ハニーポットトークンとは?買えるのに売れない理由
ハニーポットトークンは購入できても売却をブロックします。こうした詐欺コントラクトの仕組み、確認すべき危険信号、罠にはまらないための方法を解説します。
ハニーポットトークンとは、スマートコントラクトによって購入はできるのに売却を阻止する詐欺トークンです。売却を完全にブロックするか、ほとんど何も戻ってこないほど高いコストを課します。売れるのは作成者だけなのでチャートは上がる一方に見え、この一方通行のチャートこそが新たな買い手をおびき寄せます。
ハニーポットは、誰でも審査なしに数分でトークンと取引プールを作れる分散型取引所(DEX)でよく見られます。話題のトークンや「次の100倍銘柄」といった投稿、Telegram での推奨を見て急いで買う人が標的です。仕組みを知っておけば、お金を使う前にほとんどを見抜けます。
ハニーポットトークンの仕組み
Ethereum や BNB Smart Chain などのブロックチェーンでは、トークンはスマートコントラクトです。その送金関数が、送金を許可するかどうか、どれだけの量が届くかを決めます。ハニーポットはこの関数の中に追加の条件を隠しています。
よくある手口は次のとおりです。
- 1売却のブロック。 DEX プールへの送金(これが売却にあたります)が、許可リストに載っていない人では失敗します。
- 2ブラックリスト。 所有者は任意のウォレットをブラックリストに追加でき、コントラクトはその送金を拒否します。購入者全員を自動的にブラックリストに入れるコントラクトもあります。
- 3変更可能な税率。 人々が購入した後に所有者が売却手数料を99%や100%に引き上げ、売却してもほとんど何も戻らないようにします。
- 4隠れた売却上限。 1回の取引や1日あたりにごくわずかな量しか売れないようにします。
- 5取引スイッチ。 所有者が自分以外の全員に対してオフにできる「取引有効」フラグです。
作成者は引き続き売却できるため、利益を確定することも、単に流動性(取引を可能にするペア資産のプール)を引き抜くこともできます。これはラグプルと組み合わされることがよくあります。
購入前の危険信号
| 確認項目 | リスクが低い | リスクが高い |
|---|---|---|
| ソースコード | ブロックエクスプローラーで検証済み | 未検証または非公開 |
| 取引履歴 | 多数のウォレットによる買いと売りが混在 | 買いが多く、成功した売りがごくわずかか皆無 |
| 所有者の権限 | 放棄済み、またはタイムロック付きで制限あり | 所有者が手数料の変更、ブラックリスト登録、取引停止をできる |
| 流動性 | 十分な期間ロックされている | ロックされていない、またはデプロイヤーが保有 |
| 税 | 低く、コードで固定 | 高い、または所有者が変更可能 |
| 保有者 | 幅広く分散 | 少数のウォレットが供給の大半を保有 |
最も明確なシグナルは取引一覧です。ブロックエクスプローラーで、そのトークンのプールアドレスへの送金を確認しましょう。数十のウォレットが購入しているのに、(特定の1〜2個のアドレス以外)誰も売却していなければ、ハニーポットだと考えてください。
トークンを確認する手順
- 1コントラクトアドレスを公式情報源で確認します。 方法はトークンの公式コントラクトアドレスを確認する方法のガイドで解説しています。
- 2ブロックエクスプローラーでコントラクトを開き、ソースコードが検証済みか確認します。未検証のコードでは、何をするのかがわかりません。
- 3危険な関数を探します。
setFee、setTax、blacklist、setMaxTx、pauseや、アドレスを除外リストに追加する関数などです。これらがあるだけで詐欺とは限りませんが、誰が呼び出せるかが重要です。何を見るべきかはトークンの税と送金制限を確認する方法の記事で説明しています。 - 4所有権を確認します。 所有者アドレスはあるか、所有権は放棄されているか。コードにすでにハードコードされた罠がある場合、所有権の放棄は役に立たない点に注意してください。詳しくは所有権の放棄とはをご覧ください。
- 5取引履歴を読み、一般のウォレットによる売却が成功しているかを確認します。
- 6補助的なシグナルとしてハニーポットチェッカーを使います。 これらのツールは購入と売却をシミュレーションし、結果と税率を報告します。
- 7ほかのすべてに問題がない場合に限り、ごく少額で試します。 ただし、それすら操作されうることを受け入れてください。
チェッカーやテスト売却が欺かれる理由
詐欺師はこうしたツールを知っています。ハニーポットの中には次のようなものがあります。
- 最初の数分間や数ブロックは売却を許可し、その後に制限をオンにする。
- チェッカーが通常シミュレーションに使うアドレスをホワイトリストに入れる。
- 少額の売却は通すが、大きな売却はブロックする。
- 後から税率を引き上げられる所有者関数を残し、今日はチェックを通過して明日買い手を閉じ込める。
だからこそ、どんな単発のテストよりも所有者の権限が重要です。購入後にルールを変更できるウォレットが存在するなら、あなたはそのウォレットを全面的に信頼していることになります。
ハニーポットが被害者を見つける方法
ハニーポットが偶然に頼ることはほとんどありません。よくある宣伝経路は次のとおりです。
- Telegram や Discord の「推奨(コール)」グループ。 新しいトークンを次の大物として宣伝し、作成者自身が運営していることも多くあります。
- DEX データサイトのトレンドリスト。 作成者が自分のトークンを繰り返し購入してランキングを押し上げます。
- 模倣した名前。 本物のプロジェクトや話題のテーマに似せた名前で、本物を探す人に偽物をつかませます。
- 有料投稿や偽の盛り上がり。 SNS で上昇するチャートのスクリーンショットとともに拡散されます。
こうした経路でトークンを見つけたなら、一度立ち止まりましょう。焦らせること自体が罠の一部です。
罠にはまってしまったら
売却できないトークンを買ってしまった場合は、次のことをしてください。
- それ以上資金を送らないこと。 手数料と引き換えにトークンを「ロック解除」したり取り戻したりできると言う人にお金を払ってはいけません。これは資金回収詐欺です。
- トークンや関連コントラクトに与えた承認を取り消します。
- トークンを報告します。 DEX のインターフェース、ブロックエクスプローラー(多くはトークンにフラグを付けられます)、そして当サイトの報告フォームから報告し、ほかの買い手に注意を促しましょう。
- 詳細を記録します(コントラクトアドレス、トランザクションハッシュ、トークンを見つけた場所)。当局に届け出る場合に備えるためです。
まとめ
ハニーポットが機能するのは、買い手が上昇するチャートを見て、いつでも好きなときに抜けられると思い込むからです。新しいトークンを買う前に、コントラクトアドレスを確認し、取引履歴で実際の売却を探し、所有者が何を変更できるかを調べ、チェッカーは判定ではなく補助として扱いましょう。コードや所有者があなたの売却を止められるなら、買ってはいけません。
よくある質問
ハニーポットトークンとは何ですか?
ハニーポットトークンとは、スマートコントラクトによって購入はできるのに売却が禁止される、または売却コストが高すぎて意味をなさない詐欺トークンです。作成者以外は誰も売れないため価格チャートは上がる一方で、それがさらに買い手を呼び込み、最終的に作成者が流動性を引き抜きます。
ハニーポットトークンに投じたお金は取り戻せますか?
通常は取り戻せません。制限はコントラクトに書き込まれており、作成者は十分な人数が購入した時点でプールの流動性を引き抜くのが一般的です。見つけたプラットフォームにトークンを報告し、関連するコントラクトとのやり取りをやめ、手数料と引き換えに資金を取り戻すと持ちかける人には警戒してください。
ハニーポットチェッカーはあらゆる詐欺を見抜けますか?
いいえ。チェッカーは購入と売却をシミュレーションし、既知のパターンを探すことで多くのハニーポットを検出します。しかし詐欺師は制限の発動を遅らせたり、テスト用ウォレットをホワイトリストに入れたり、ローンチ後に管理者機能で設定を変更したりできます。問題なしという結果は判断材料のひとつにすぎず、安全の証明ではありません。
売却税が高いことはハニーポットと同じですか?
必ずしも同じではありませんが、同じように機能することがあります。所有者がいつでも売却税を90%や100%に引き上げられるコントラクトもあり、事実上保有者を閉じ込めます。税率がコードで固定されているのか、所有者が変更できるのかを確認しましょう。
